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Sathish助教が企画したシンポジウム「高分子流体のマルチスケールシミュレーション」が 開催されました。

日程:平成24年9月14日(金)
場所:工学部4号館113号室
講師:村島隆浩 氏(東北大学大学院理学研究科)
講演タイトル: 「高分子流体のマルチスケールシミュレーション」
内容:高分子流体はマクロスケールの流動とミクロスケールの高分子の運動が互いに影響を及ぼし合うため、複雑な流動挙動を示す。そのような複雑な流動挙動を解析するために、従来はマクロスケールの流体方程式の中で、高分子材料の特性を表す構成方程式を仮定してきた。しかしながら、材料の特性を正しく取り入れた構成方程式を作る(式を選択、もしくは新しい式を提案し、 パラメータを決定する)のは非常に困難で、系統的に導出する方法が現在までのところ確立していない。他方で、分子動力学法や粗視化分子動力学法のようなミクロスケールの方面からマクロスケールな材料の特性を表そうとする立場があり、材料の特性を系統的に取り扱える反面、巨視的な流動のスケールを直接ミクロスケールのシミュレーションで取り扱うのは計算機の能力の限界のために不可能である。 そこで我々は、マクロスケールの流体方程式の中で、構成方程式を仮定するかわりに、ミクロスケールの高分子シミュレーションを行い、異なるシミュレーション間を連動させて解く、マルチスケールシミュレーション手法を開発した[1]。この方法により、高分子メルトの材料特性を流体方程式の中に容易に取り込むことが可能となった。原理的には任意の境界条件下における、任意の分岐構造や分子量分布を持つ流動シミュレーションが可能である。
[1] T. Murashima, T. Taniguchi, Europhys. Lett. 96, 18002 (2011)