事業概要
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山形大学の現状と事業計画

山形大学では,「自然と人間の共生」,「地域に根ざし世界を目指す」をリーディング・コンセプトとして,地域社会と一体となった教育プログラムの実施など地方総合大学としてユニークな教育研究活動を展開してきた。研究に関しては,文部科学省グローバルCOE拠点「分子疫学の国際教育研究ネットワークの構築」,科学研究費補助金特別推進研究「大型偏極ターゲットを用いたハドロンのクォーク・グルーオン構造の研究(COMPASS国際共同研究)」,及び「有機エレクトロニクス研究拠点」など世界的な研究拠点が形成されつつある。特に、有機エレクトロニクス研究拠点」は,全国でも例のない,山形県が県費を投入し推進している「有機エレクトロニクスバレー構想」の中核的研究拠点であり,これまで文部科学省都市エリア産学官連携促進事業,NEDOの国家プロジェクト研究などの研究資金を獲得し,この分野で世界をリードする研究が展開されている。

若手研究者の育成に関する取り組みとして、学長自ら推進する結城プラン(山形大学アクションプラン)の策定・実施により,若手教員に対する研究費支援,アドバイザー制度による支援等を実施している。

若手研究者育成の構想

本事業をテニュア・トラック制度導入のパイロットプログラムと位置づけ,事業終了後全学展開を目指す。国際公募により教員を公募し,任期制を導入する。国際的な競争下で新領域の開拓ができ,チェンジマインドを持った若手リーダーを育成する。具体的には、国際公募によって9名の特任助教を採用する。本プログラムの3年目と終了時に研究・教育・マネジメント能力の評価結果を基に審査し,テニュア・ポストとして准教授9名を採用する。研究環境整備,育成のための取組みとして,スタートアップ資金・研究費の配分,アカデミック・アシスタントの配置等を行う。特任助教1名は大学独自の取組として進める。また,研究実践能力向上,教育技術力向上,マネジメント能力の向上を促す各種取り組みにより自立支援を行う。機関全体としての将来的な構想「テニュア・トラックプログラム推進会議」を常設化し,育成プログラムを継続実施する。

本プログラムでは,理工学研究科をパイロットモデルとして「テニュア・トラック推進特区」に選定し,テニュア・トラック制度を基本とする若手研究者育成プログラムを実施することにより,全学への普及を目指す。有機エレクトロニクス研究拠点の中核をなす大学院理工学研究科有機デバイス専攻がめざす「有機デバイス工学」という分野は,材料化学と電子工学,機械工学が創造的な連携を織りなす極めて実践的な学際領域であり,産業との関わりも強くものづくり技術経営学との融合も重要である。本分野は,有機EL,有機トランジスタ,有機太陽電池など,将来の新しい電子産業の創出に多大に寄与するものであり,本分野の実学としての社会的重要性は極めて高い。この分野をモデルの中核とすることにより,既存分野の先進領域開拓に加え,高効率太陽光発電材料・素子,ロボテックス,バイオ,その他の学問分野における融合領域の新分野の開拓や,複数分野の学際的有機的融合のための突破口に示唆を与える若手研究者の育成方法の開発が期待できる。

ミッションステートメント

(1) 人材養成システム改革構想の概要 本プログラムでは、理工学研究科を「テニュア・トラック推進特区」に選定して、国際公募により教員を公募し、任期制を導入する。本事業をテニュア・トラック制度導入のパイロットプログラムと位置づけ、事業終了後全学展開を目指す。この中で、国際的な競争環境の下、将来を見据え新領域を開拓するフロンティアスピリットを持ち、卓越した社会的知性(Social Intelligence quotient:SQ)能力を駆使して同僚研究者・スタッフを共鳴鼓舞させ研究チームを強力なリーダーシップで牽引していく、チェンジマインドを持った若手リーダーを育成する。これを実現することにより、多士済々な若手研究者が集積するユニークな世界的研究拠点を目指す。プログラムの円滑な実施を図るためプログラムオフィサーを、教育・研究・マネジメント能力向上のため、シニアメンター、SQトレーニングコーチを配置する。

(2) 3年目終了時における具体的な目標 @チェンジマインドを持った若手リーダーの育成:先端融合分野に挑戦する研究意欲や能力,高潔な研究者倫理意識を高めるとともに,競争的資金獲得スキル,産学連携実践スキル及び知的材産管理に関する知識の獲得・向上を図る。希望者には短期の海外研究武者修行の機会を与える。シニアメンター及びメンター教員による研究能力開発サポートシステムを構築し,研究の実践能力の向上に努める。 A英語による大学院講義の授業実践による教育技術力の向上:大学院専門科目講義の授業実践FDを実施し,担当教員及び受講院生の評価を受け,授業改善方法など教育技術力を向上させる。 B卓越した研究チームリーダーとしてのマネジメント能力の向上:SQ能力開発や国際会議の運営参画,経営協議会等諸会議の陪席による気づきを通じ,マネジメント能力を向上させる。

(3) 実施期間終了時における具体的な目標 @教育能力・研究能力・マネジメント能力の向上の成果を公表する。特に,SQ能力開発については,高い研究業績を生む手法,その獲得プロセスの内容等を明らかにする。 A学協会のシンポジウム,国際会議の企画運営に参画する。 Bテニュア・ポストに就職する(実施期間終了時5名,8年度目までに9名)。 C終了時,本プログラムによって形成・検証されたテニュア・トラック制度等プログラムの活動・成果を内外に情報発信する。

(4) 実施期間終了後の取組 実施期間終了後も,テニュア・トラックプログラム(TTP)推進会議を常設化し,育成プログラムを継続実施し,変革し続ける仕組みを内蔵する経営マネジメントを展開する。なお,運用財源は,運営費交付金や各種競争的資金によって充当する。

(5)期待される波及効果 社会的知性(SQ)能力開発をその育成内容のひとつの柱としつつ,研究能力,教育能力及びマネジメント能力の向上を同時に実現しようとする本学のチャレンジは,若手人材養成システム改革の流れを変え,新規性かつ汎用性のある取組として,先導的な役割を果たす。